先週の金曜日、相模原市医師会が主催する保育園医部会研修に行ってきました。
今回の研修テーマは『スマホに子守りをさせないで』
このテーマを見ただけでドキッとする親御さんもいるのではないでしょうか。
スマホやタブレット、パソコンにゲーム。
世の中は便利さ、手軽さ、多機能さに魅せられ、このような機器から手が離せないようになってきてしまっています。
しかし、このような機器を長時間使用したり、子どもが扱うことによって、気づかないうちに体を蝕まれていることを、知っている人は何人いるでしょうか。
そのことに早く気づかなければならない、早く伝えなければならないと痛感した研修会となりました。
最近では赤ちゃんが泣き止むから、子どもがおとなしくしているからと、スマホを赤ちゃんや子どもに手渡してしまうお母さんが増えているようですが、それは子どもたちにとって『毒』です。
スマートフォンやパソコンが放っているブルーライト。
これは日中の光なので、脳に『昼間だよ~』という指令を送っているそうです。
このブルーライトを夕方から夜にかけて浴び続けた子どもたちの脳は『まだ昼間だ』と錯覚し、寝付きが悪くなり、就寝時間が遅くなっていしまいます。
すると、睡眠不足に陥り、朝なかなか起きれなくなる。
朝の脳が活発でないので、幼稚園や保育園での活動、小学校での勉強にも身が入らずなんとなくボ~っとしてしまう。
小学生は勉強が遅れ、幼稚園生、保育園生は発育に影響が出始める。
これだけでも、スマホの脅威は分かってもらえると思います。
またスマホ育児にはこんな落とし穴も…
① 早期にスマホやゲームに接触させることで、依存性になってしまう
② 親が子どもから目を離すので、事故が起きたり育児放棄になってしまう
③ 愛着形成がされなくなる
④ 体の発達に影響がでる
スマホに子守りをさせることで親子間で減っていくスキンシップ。
これは子どもの人間形成の基礎とも言われる『愛着形成』に悪影響を及ぼします。
① 適切なタイミングでアイコンタクトをとり、スキンシップを行い、
② 一緒に過ごす時間を大事にする。
③ さらに、感動体験や成功体験などの実体験を共有することで、
愛着は形成されます。
親子間の愛着がしっかりと形成されていると、子どもたちは様々なものに挑戦しようとする意欲をもつことができるようになります。
また、子どもたちにとって、
①眠ること
②食べること
③遊ぶこと
④愛されること
が育ちの基本となります。
このどれか一つでも欠けてしまうと、子どものすこやかな育ちは保証されません。
自らの意志で主体性をもって遊びに取り組むことで、体や脳、こころが満足し、自然と空腹感がやってきます。
お腹いっぱいに健康的な食事をすることで、満足感が得られます。さらに身近なおとなに『愛されている』と実感することで、安心して眠ることができます。
この生活サイクルを大事にした保育をオハナでは実践しています。
また、オハナのプレイパークに遊びに来ている親御さんたちも、オハナで遊ぶことで、よく食べ、よく寝てくれると話してくれます。
子どもの成長過程に合わせたポイント☆
乳児 : 肌を離すな
幼児 : 手を離すな
学童 : 目を離すな
思春期 : 心を離すな
なるほどな~と思うポイントですよね。
スマホを育児に活用することは、子どもの体を蝕み、心をも蝕み、親子の絆でさえも犯していきます。
お母さんたちはスマホの画面ばかり眺めていたら、子どもたちの心はどんどん離れていきます。
また、育児で悩んだとき、スマホの画面の中には解決策はありません。
目の前にいる子どもにしっかり向き合うこと、オハナのように子育てについて話しができる場所、人を頼ること。
これが大切です。
ぜひ今日から、スマホに使っていた時間を子どもとのスキンシップの時間に活用してみてください。
乳児期の赤ちゃんには、満面の笑みで遠慮なくたっぷりと抱っこしてあげてください。
幼児期の子どもには、満面の笑みで迎え入れ、ぎゅっと抱きしめてあげてください。
学童期の子どもは、満面の笑みで出来たことを大いに褒めて頭を撫でてあげてください。
思春期のお兄さんお姉さんには、がんばっていることを認めてあげて、肩をポンポンと叩いてあげてください。
スキンシップは人それぞれ、年齢によっても違った形になります。
それでも体が触れ合う感覚は心地の良いものです。
ぜひ、実践してみてくださいね。